「Aボタンで爆弾を置く」。たったそれだけの操作が、なぜこれほどまでに熱いのか。
1983年にパソコン用ソフトとして生まれ、1985年のファミコン版でその名を不動のものにした『ボンバーマン』。格子状のステージで爆弾を爆発させ、ブロックを壊し、敵を倒す。シンプル極まりないこのルールは、PCエンジンの「マルチタップ」の登場によって、最大5人(後に10人!)で遊べる「対戦ツール」へと進化し、パーティゲームの王様として君臨した。
かつてハドソンが開発し、現在はコナミが継承するこのシリーズは、漫画『スーパーボンバーマン』や玩具『ビーダマン』とのメディアミックスで90年代の子供たちを熱狂させた。本記事では、ファミコン時代の黎明期から、SFC黄金期のナンバリング全作、N64での3Dへの挑戦、そして最新作『R2』まで、爆裂の歴史を完全網羅する。
シリーズ基礎データ
『ボンバーマン』(Bomberman)は、ハドソン(現・コナミデジタルエンタテインメント)が開発・発売するアクションゲームシリーズ。第1作(FC版)は1985年発売。主人公の「白ボン」を操作し、爆弾の火力や個数をアイテムで強化しながら戦う。「マルチタップ」という周辺機器を普及させた立役者であり、対戦モードの盛り上がりはゲーム史に残る発明とされる。キャラクターデザインは、初期のロボット風から、現在の可愛らしい2頭身スタイルへと変遷し、アニメや玩具など多方面で親しまれている。
歴代作品一覧
各タイトルをクリックすると、詳細解説へジャンプします。
※売上は特記なき場合、日本国内の概算データを参照。
| No | 発売日 | タイトル | 売上本数 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1985/12/19 | ボンバーマン (FC) | 100万本以上 |
| 2 | 1991/6/28 | ボンバーマンII | 不明 |
| 3 | 1993/12/10 | ボンバーマン'94 | 不明 |
| 4 | 1993/4/28 | スーパーボンバーマン | 约70万本 |
| 5 | 1994/4/28 | スーパーボンバーマン2 | 不明(大ヒット) |
| 6 | 1995/4/28 | スーパーボンバーマン3 | 不明(大ヒット) |
| 7 | 1996/4/26 | スーパーボンバーマン4 | 不明 |
| 8 | 1996/7/19 | サターンボンバーマン | 約20万本 |
| 9 | 1997/2/28 | スーパーボンバーマン5 | 不明 |
| 10 | 1997/9/26 | 爆ボンバーマン | 約25万本 |
| 11 | 1999/12/3 | 爆ボンバーマン2 | 不明 |
| 12 | 2001/12/20 | ボンバーマン64 | 不明 |
| 13 | 2005/5/19 | ボンバーマン (DS) | 約25万本 |
| 14 | 2017/3/3 | スーパーボンバーマン R | 200万本(世界) |
| 15 | 2023/9/14 | スーパーボンバーマン R 2 | 不明 |
第1期:ファミコンでの爆誕とPCエンジンの革命(1985-1993)
1980年代、ハドソンはファミコン初のサードパーティとして市場を牽引していた。そのハドソンが「全50面の迷宮脱出ゲーム」として発売したのが『ボンバーマン』である。当初は一人用ゲームだったが、シンプルながら奥深い「爆弾で壁を壊し、敵を倒す」というメカニクスは、この時点で完成されていた。
そして1990年代に入り、PCエンジン向けに発売されたタイトルで「5人同時対戦」が実装されると、シリーズの運命は大きく変わる。周辺機器「マルチタップ」の登場により、ボンバーマンは「みんなで集まって遊ぶゲーム」の代名詞となった。ファミコン末期には『ボンバーマンII』でファミコンでも対戦モードが実装されるなど、シリーズは「対戦」を主軸に進化していく。
No.1 ボンバーマン (FC)

| 発売日 | 1985年12月19日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 100万本以上 |
| 対応ハード | ファミリーコンピュータ |
| デザイナー | 中本伸一 |
| サウンド | 竹間淳 |
【概要】
シリーズの原点。地下帝国で爆弾製造ロボットとして働かされていたボンバーマンが、人間になるために地上を目指して脱出する物語。全50面。ソフトブロックを破壊してアイテム(火力アップ、爆弾数アップ、リモコン等)を見つけ、パワーアップしながら出口の扉を目指す。シンプルながら中毒性が高く、100万本以上のセールスを記録した。「ロードランナーの敵キャラ(ロボット)は、実は人間になれなかったボンバーマンの成れの果て」という裏設定があり、エンディングで人間になった姿がランナーそのものであることが明かされる。
【あらすじ】
地下の奥深く、悪の組織の工場で、日夜爆弾を作り続けるロボットたち。その中の一体、ボンバーマンは、心優しい性格ゆえに自分の境遇に疑問を抱いていた。「地上に出て、人間になりたい」。ある日、彼は「地上に出れば人間になれる」という噂を信じ、命がけの脱走を決意する。行く手を阻む警備ロボットや怪物を、自作の爆弾で吹き飛ばしながら、全50階層の地下迷宮を突破し、太陽の光が差す地上を目指す孤独な戦いが始まる。
1985年は『スーパーマリオブラザーズ』が発売された年だが、ハドソンも『ロードランナー』『バンゲリングベイ』『スターフォース』などを連発し、ファミコンブームを牽引していた。高橋名人による「16連射」が子供たちの憧れとなり、「コロコロコミック」との提携でゲーム情報が小学生の共通の話題となっていた時代。ボンバーマンは、そんなハドソンの勢いを象徴するタイトルの一つとして登場した。
No.2 ボンバーマンII

| 発売日 | 1991年6月28日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | ファミリーコンピュータ |
| サウンド | 竹間淳 |
【概要】
ファミコン版の第2作。PCエンジン版で好評だった対戦モード(VSモード)が実装され、ファミコンでも熱いバトルが楽しめるようになった(最大3人、要周辺機器)。グラフィックやBGMが一新され、キャラクターデザインも現在のものに近づいている。ストーリーモードでは、冤罪で刑務所に入れられたボンバーマンが脱獄を目指すというユニークな設定。ファミ通クロスレビューは27点。
【あらすじ】
平和に暮らしていたボンバーマンは、ある日銀行強盗の容疑をかけられ、刑務所に入れられてしまう。それは、悪の「ブラックボンバーマン」の罠だった。無実を証明し、ブラックボンバーマンを捕まえるため、ボンバーマンは刑務所からの脱出を試みる。看守や囚人たちが立ちはだかる中、爆弾を駆使して自由への道を切り開く。
No.3 ボンバーマン'94

| 発売日 | 1993年12月10日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | PCエンジン |
| デザイナー | 藤原茂樹 |
| サウンド | 竹間淳 |
【概要】
PCエンジンにおけるシリーズ最終作にして最高傑作。最大5人での対戦が可能。本作で初めてお助けキャラ「ルーイ」が登場した。ルーイは色によって特殊能力(ダッシュ、ジャンプ、キック等)が異なり、対戦の戦略性を大きく広げた。また、倒されたプレイヤーが外周から爆弾を投げ入れる「みそボン」システムも本作で完成。PCエンジンの美しいグラフィックと軽快なBGM、そして洗練された対戦バランスは、今なおレトロゲームファンの間で評価が高い。
【あらすじ】
平和なボンバー星を突如襲った異変。バグラーと名乗る悪の天才科学者が現れ、星の精霊の力の源である「スピリット写真」を破壊してしまった。その影響でボンバー星は5つの破片に分裂し、機能停止に陥ってしまう。ボンバーマンは星の平和を取り戻すため、バラバラになった星の欠片を繋ぎ止める旅に出る。新たな相棒ルーイたちと協力し、各エリアのボスを倒してスピリット写真のかけらを集め、バグラーの野望を打ち砕く。
第2期:スーパーファミコンと黄金のパーティ時代(1993-1997)
スーパーファミコンの時代、ボンバーマンは「対戦ゲーム」としての地位を盤石にした。ハドソンは『スーパーボンバーマン』シリーズを年1作ペースで5作リリースし、ソフトとマルチタップをセット販売するなど、多人数プレイの普及に尽力した。
この時期は『コロコロコミック』での漫画連載(むさしのあつし先生など)や、玩具『B-Daman(ビーダマン)』の爆発的ヒットもあり、ボンバーマンは子供たちのカリスマ的存在となった。サターン版では最大10人対戦を実現するなど、ハードの進化に合わせて「より大人数で、より賑やかに」という方向性が突き詰められた時代である。
No.4 スーパーボンバーマン

| 発売日 | 1993年4月28日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 約70万本 |
| 対応ハード | スーパーファミコン |
| ディレクター | 藤原茂樹 |
| サウンド | 竹間淳 |
【概要】
スーパーファミコン初のボンバーマン。マルチタップを使用することで最大4人での対戦が可能になり、SFCユーザーに「接待用ゲームの決定版」として迎え入れられた。ストーリーモードでは、2人での協力プレイが可能になったのも大きな進化点。グラフィックも鮮やかになり、お馴染みの敵キャラクターたちも表情豊かに動き回る。以降続く、SFCボンバーマン黄金時代の幕開けとなった作品。
【あらすじ】
平和なピースタウンの北の果て、近代都市ダイヤモンドシティで、悪の権化・カラット・ダイヤモンドと、Dr.ムックがロボットたちを暴走させる事件が発生した。彼らは「偽ボンバーマン」を作り出し、ロボットバトルトーナメントを開催して世界征服を企んでいた。ボンバーマンは相棒の黒ボンと共に、占拠された遊園地や工場を取り戻し、ダイヤモンドシティの野望を阻止するために戦う。
1993年はJリーグが開幕し、映画『ジュラシック・パーク』が公開されて恐竜ブームが巻き起こっていた年。『ボンバーマン』シリーズでも、PCエンジン版『'94』で恐竜のような乗り物「ルーイ」が登場したのは、この恐竜ブームの影響が色濃いと言われている。子供たちの興味がサッカーや恐竜に向かう中、ボンバーマンは「みんなで遊べる」という強みで、放課後のリビングの主役であり続けた。
No.5 スーパーボンバーマン2

| 発売日 | 1994年4月28日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明(大ヒット) |
| 対応ハード | スーパーファミコン |
| ディレクター | 藤原茂樹 |
| サウンド | 竹間淳 / 坂東章平 |
【概要】
シリーズ屈指の人気作。「凶悪ボンバー5人衆」という魅力的な敵キャラクターが登場し、ストーリー性が強化された。対戦モードでは、勝利するとルーレットでアイテムがもらえる「ゴールデンボンバー」システムが導入され、対戦の熱量が一層高まった。本作はあえてストーリーモードが1人専用となっており、パズル要素の強いステージ構成が特徴。ファミ通クロスレビューでも高得点を獲得した。
【あらすじ】
宇宙の平和を守るため日夜戦い続けるボンバーマン。ある日、宇宙征服を企む悪の異星人「凶悪ボンバー5人衆」が現れ、ボンバーマンを捕らえて監禁してしまう。マグネットボンバー、ゴーレムボンバー、プリティーボンバー、ブレインボンバー、プラズマボンバー。個性豊かな強敵たちが支配する各エリアの罠を潜り抜け、ボンバーマンは地球の平和を守るために孤独な戦いを挑む。
No.6 スーパーボンバーマン3

| 発売日 | 1995年4月28日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明(大ヒット) |
| 対応ハード | スーパーファミコン |
| ディレクター | 藤原茂樹 |
| サウンド | 竹間淳 / 濱田智之 |
【概要】
PCエンジン版で好評だった「ルーイ」がSFCシリーズに初登場。対戦人数も最大5人まで拡張された。前作で倒したはずの「凶悪ボンバー5人衆」が復活し、さらに悪の科学者「バグラー」が登場する。ルーイに乗ることでアクションの幅が広がり、対戦の駆け引きがより深くなった。SFCボンバーマンの完成形とも言われるバランスの良さで、多くのファンに愛されている。
【あらすじ】
バグラーの手によって蘇った凶悪ボンバー5人衆。彼らは復讐のためにボンバー星の5つのチップを奪い、各地に散らばってしまった。ボンバーマンは黒ボンと協力し、奪われたチップを取り戻すために立ち上がる。ジャングルや砂漠、雪原など、様々な環境の惑星を巡り、ルーイの力を借りて5人衆とバグラーを追い詰める。
No.7 スーパーボンバーマン4

| 発売日 | 1996年4月26日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | スーパーファミコン |
| サウンド | 竹間淳 |
【概要】
新たな乗り物キャラとして「乗り物メカ」が登場。敵を倒して卵にし、それに乗ることができるシステムが導入された。また、ストーリーモードで倒した敵キャラ(ボンバー四天王など)を対戦モードで使用できるようになったのも特徴。シロボン、クロボン以外の多種多様なボンバーマンを使える楽しさが加わり、パーティゲームとしての側面が強化された。
【あらすじ】
バグラーが歴史の彼方から呼び出した「ボンバー四天王」と「グレートボンバー」。彼らは過去の世界へタイムスリップし、歴史を改変しようと企む。ボンバーマンと黒ボンは、彼らを追って様々な時代へ。原始時代や江戸時代、現代、未来と時空を超えた戦いが繰り広げられる。四天王それぞれが持つ特殊能力を攻略し、歴史を守り抜くことができるか。
No.8 サターンボンバーマン

| 発売日 | 1996年7月19日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 約20万本 |
| 対応ハード | セガサターン |
| サウンド | 竹間淳 |
【概要】
セガサターンで発売された、2Dボンバーマンの集大成。特筆すべきは、マルチターミナルを2つ接続することで実現した「最大10人対戦」。ワイド画面いっぱいに広がるステージで、10人のキャラが入り乱れる光景は圧巻の一言。ハドソンの人気キャラ(高橋名人、マンジ丸、ボナンザブラザーズなど)がゲスト参戦し、お祭り感満載の内容となっている。ストーリーモードも充実しており、アニメーション演出や育成要素(ティラ)などが盛り込まれた。
【あらすじ】
伝説の魔人「ヒゲヒゲ・バグラー」が復活し、時間を操る「クリスタル」を奪って歴史を改変しようと企む。ボンバーマンは、恐竜時代の相棒ティラと共に、時空を超えてバグラーを追う。西部開拓時代、江戸時代、未来都市など、様々な時代を巡りながら、凶悪なボスたち(戦隊ヒーロー風の敵など)と戦う。最大2人での協力プレイも可能で、ティラの育成具合が攻略の鍵を握る。
No.9 スーパーボンバーマン5

| 発売日 | 1997年2月28日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | スーパーファミコン |
| サウンド | 坂東章平 / 嶋倉一朗 / 澤口和彦 |
【概要】
スーパーファミコンシリーズの最終作。過去のスパボンシリーズの要素を統合し、ルーイと乗り物メカの両方が登場する。ストーリーモードは非線形のマップ進行となり、ルート分岐によってエンディングが変化するマルチエンディング方式を採用。達成率100%を目指すやり込み要素が熱い。「みそボン」から復活できる設定など、対戦ルールも細かく設定できるようになり、SFC時代の最後を飾るにふさわしいボリュームを誇る。
【あらすじ】
平和なボンバー星を、異次元から現れた「テロリン」という凶悪な爆弾魔が襲撃。彼は囚われていた凶悪ボンバーたちを解放し、ボンバー星を異次元空間へと引きずり込んでしまった。ボンバーマンは星を救うため、テロリンが作り出した様々な異次元ステージへと飛び込む。過去作のボスたちも再登場し、オールスターキャストでの戦いが繰り広げられる。
第3期:3Dへの挑戦と原点回帰(1997-2010)
PlayStationやNINTENDO64の時代になり、ボンバーマンも3D化の波に乗った。『爆ボンバーマン』シリーズでは、これまでの格子状の移動から脱却し、3D空間ならではの「爆弾を積み重ねて足場にする」といったパズル要素の強いアクションへと変化した。しかし、従来の2Dスタイルを望む声も根強く、2001年の『ボンバーマン64』では2Dスタイルに回帰するなど、シリーズは試行錯誤を繰り返した。
2005年の『ボンバーマン (DS)』では、タッチパネル操作やワイヤレス通信による手軽な対戦が実現し、再び「対戦ツール」としての地位を確立。ハドソンがコナミに吸収合併される2012年頃まで、様々なハードで展開が続いた。
No.10 爆ボンバーマン

| 発売日 | 1997年9月26日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 約25万本 |
| 対応ハード | NINTENDO64 |
| ディレクター | 奥野仁 |
| サウンド | 多田彰文 |
【概要】
NINTENDO64で発売された、シリーズ初の3Dアクション。従来の「十字に爆発する爆弾」ではなく、「球状に爆発する爆弾」を使用する。爆弾を蹴ったり投げたりするだけでなく、積み上げて足場にしたり、爆風で押し出してスイッチを押したりと、パズル要素が非常に強い。3D空間を活かしたボス戦も迫力満点。対戦モードも3Dフィールドで行われ、高低差を利用した新たな駆け引きが生まれた。隠し要素(ゴールドカード集め)の難易度は非常に高い。
【あらすじ】
宇宙の平和を乱す悪の組織「ヒゲヒゲ団」が、未知のエネルギーを秘めた「アルタイル」という男に率いられ、ボンバー星を襲撃した。ボンバーマンは、謎の戦士「シリウス」の助けを借りながら、ヒゲヒゲ団の四天王と戦う。各惑星を解放し、敵の本拠地ブラックシティへ。しかし、共闘していたシリウスには隠された真の目的があった。宇宙の存亡をかけた、真のラスボスとの壮絶な戦いが待ち受ける。
1996年の『スーパーマリオ64』の登場以降、あらゆるジャンルのゲームが「3D化」を模索していた時代。『爆ボンバーマン』もその流れの中で生まれたが、単に視点を3Dにしただけでなく、「爆発の形を変える」という大胆なシステム変更を行うことで、3Dならではの遊びを構築しようとした意欲作だった。同時期にはPSで『ファイナルファンタジーVII』が発売されるなど、ゲーム表現が劇的に進化した年でもある。
No.11 爆ボンバーマン2

| 発売日 | 1999年12月3日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | NINTENDO64 |
| サウンド | 多田彰文 |
【概要】
『爆ボンバーマン』の続編。前作のパズル要素を少し抑え、よりアクション性を重視した作りになった。「属性爆弾」という新要素が登場し、氷、風、光、闇など様々な属性を持つ爆弾を使い分けて謎を解く。新キャラクター「ポミュ」を育成して連れて歩ける要素も追加され、2人協力プレイも可能。ストーリーはシリアス寄りになり、宇宙の根源に関わる壮大な物語が展開される。
【あらすじ】
ボンバーマンが修行の旅から帰る途中、謎のブラックホールに飲み込まれてしまう。目覚めた場所は、何者かによって支配された未知の惑星だった。そこで出会った不思議な生き物ポミュと共に、惑星からの脱出を目指す。しかし、その背後には「七人の邪悪な騎士」と、宇宙を無に帰そうとする「聖邪の天使」の存在があった。属性の力を手に入れ、宇宙の危機に立ち向かう。
No.12 ボンバーマン64

| 発売日 | 2001年12月20日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン / RACJIN |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | NINTENDO64 |
【概要】
『爆ボン』シリーズとは異なり、従来の2D見下ろし型スタイル(グラフィックは3D)に回帰した作品。NINTENDO64末期に発売された。最大4人での対戦が可能で、落ち物パズルゲーム『ぱにっくボンバー』などのミニゲームも多数収録されているパーティゲーム色の強い内容。ストーリーモードもシンプルで、昔ながらのボンバーマンを楽しみたい層に向けた作りになっている。海外では『Bomberman 64』というタイトルは初代『爆ボン』に使われているため、混乱を招きやすいタイトルでもある。
【あらすじ】
平和なボンバー星に、またしても悪の影が忍び寄る。復活したバグラーが率いる新たな軍団が、ボンバー星を制圧しようとしているのだ。ボンバーマンは仲間たちと共に、バグラー軍団に立ち向かう。クラシックなステージ構成で、爆弾を使って敵を倒し、エリアのボスを撃破していく王道のストーリー。
No.13 ボンバーマン (DS)

| 発売日 | 2005年5月19日 |
|---|---|
| 開発 | ハドソン |
| 発売 | ハドソン |
| 売上本数 | 約25万本 |
| 対応ハード | ニンテンドーDS |
| ディレクター | 大久保悟 |
【概要】
ニンテンドーDSの機能を活かした原点回帰作。2画面を使った広いステージや、マイク機能で爆弾を起爆する操作などが盛り込まれたが、基本はオーソドックスな2Dボンバーマン。最大の特徴は、DSダウンロードプレイにより、1本のソフトで最大8人までの対戦が可能になったこと。ワイヤレス通信の手軽さも相まって、再び「持ち寄って対戦」のブームを牽引した。マリオやワリオがゲスト出演するモードもある。
【あらすじ】
平和な日常を送っていたボンバーマンの元に、水晶の欠片が落ちてくる。それは、かつてボンバーマンたちが封印したはずの悪の力の欠片だった。何者かが封印を解き、再び宇宙を闇に包もうとしている。ボンバーマンは散らばった水晶を集め、再び平和を取り戻すために冒険に出る。オーソドックスな全100ステージのノーマルモードで、基本に忠実なボンバーアクションを楽しめる。
第4期:復活の狼煙とeスポーツ化(2017-現在)
ハドソンがコナミに吸収され、しばらくの間、家庭用ゲーム機での新作が途絶えていたボンバーマン。しかし2017年、Nintendo Switchのローンチタイトルとして『スーパーボンバーマン R』が発売され、奇跡の復活を遂げた。
復活作では、豪華声優陣を起用したストーリーモードや、現代風にリファインされたキャラクター、そして充実したオンライン対戦機能を搭載。その後、64人で生き残りをかけて戦う「バトル64」モードを搭載した『スーパーボンバーマン R オンライン』(現在はサービス終了)を経て、最新作『R 2』へと進化。eスポーツとしての競技性や、ステージエディット機能によるクリエイティブな遊びも取り入れ、新時代のパーティゲームとして再起を図っている。
No.14 スーパーボンバーマン R
| 発売日 | 2017年3月3日 |
|---|---|
| 開発 | ヘキサドライブ / コナミ |
| 発売 | コナミデジタルエンタテインメント |
| 売上本数 | 200万本(世界) |
| 対応ハード | Switch / PS4 / XboxOne / PC |
| プロデューサー | 岡村憲明 |
| ディレクター | 伊東達哉 |
【概要】
Nintendo Switchのローンチタイトルとして登場した、33周年記念作品。フォトリアルな背景にカートゥーン調のキャラという新しいビジュアルスタイルを採用。ボンバーマン8兄弟にそれぞれ性格付けがなされ、豪華声優陣によるフルボイスのストーリーモードが話題となった。コナミの歴代キャラ(シモン、ピラミッドヘッド、ゴエモンなど)がボンバーマン化して参戦するなど、お祭り感も満載。アップデートで操作性やバランスが改善され、世界累計200万本を突破するヒットとなった。
【あらすじ】
宇宙の彼方で、悪の帝王バグラーが復活した。彼は凶悪な「凶悪ボンバー五人衆」を率いて全宇宙の支配を宣言する。辺境の星で平和を守るための訓練(という名のサボり)をしていたボンバーマン8兄弟は、バグラーの野望を阻止するために立ち上がる。熱血漢の白、クールな黒、お嬢様なピンクなど、個性豊かな兄弟たちが、兄弟喧嘩をしながらも力を合わせて巨悪に立ち向かうスペースオペラ。
2017年はNintendo Switchが発売され、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が世界を席巻した年。そのローンチラインナップに『ボンバーマン』が含まれていたことは、古くからのゲーマーにとって嬉しい驚きだった。Switchの「お裾分けプレイ」というコンセプトと、ボンバーマンの「対戦」の親和性は非常に高く、パーティゲームの定番としての地位を再確認させるきっかけとなった。
No.15 スーパーボンバーマン R 2
| 発売日 | 2023年9月14日 |
|---|---|
| 開発 | コナミ |
| 発売 | コナミデジタルエンタテインメント |
| 売上本数 | 不明 |
| 対応ハード | Switch / PS5 / PS4 / Xbox / PC |
| プロデューサー | 岡村憲明 |
【概要】
『R』の続編にして、シリーズ最大級のボリュームを誇る最新作。前作のモードに加え、非対称型対戦「キャッスル」モードを新搭載。防衛側(1人)と攻撃側(最大15人)に分かれて宝箱を巡る攻防を楽しめる。また、ステージエディット機能により、自分で作ったステージを公開して遊ぶことが可能になった。64人バトルロイヤル「バトル64」も標準搭載され、クロスプラットフォームプレイにも対応。まさにボンバーマンの集大成といえる内容になっている。
【あらすじ】
宇宙の各地で、謎のブラックムーンが出現し、都市を破壊する事件が発生。ボンバーマン8兄弟は、新キャラクターの「エルオン」と共に調査に向かう。今回の敵は、未知のエネルギー「エル」を狙う「ルギオン」たち。彼らは防衛兵器を操り、お宝を守っている。ボンバーマンたちは、宇宙を巡りながらルギオンの目的を暴き、捕らわれたエルオンたちを救出する。物語の鍵を握る「月の涙」とは何か? 新たな脅威に立ち向かう兄弟たちの絆が試される。
まとめ:爆発は永遠のエンターテインメント
『ボンバーマン』の歴史は、シンプルさを保ちながら、いかにして「みんなで遊ぶ楽しさ」を拡張していくかという挑戦の歴史だった。ファミコンでの孤独な脱出劇から始まり、マルチタップで友情を爆発させ、オンラインで世界中のプレイヤーと繋がり、今や64人で生き残りを競うまでになった。
しかし、いつの時代も変わらないのは「爆弾を置いて、ドカン!」というプリミティブな快感だ。ハドソンの魂はコナミへと受け継がれ、これからもボンバーマンは、私たちの導火線に火をつけ続けてくれるだろう。

