歴代作品 |エンタメ文化史研究所

映画・ゲーム・おもちゃ等のシリーズ作品を時系列で解説し、その変遷や進化を”当時の時代背景”と共に愉しむサイト

【完全保存版】牧場物語歴代全作品解説|SFC・GB・DS・Switch

「戦わないRPGがあってもいいじゃないか」。そんな発想から生まれたゲームが、世界中のゲーマーに癒やしを与え続けている。

1996年、スーパーファミコンで発売された『牧場物語』。畑を耕し、種をまき、動物を世話して、町の人々と交流する。魔王を倒すわけでも、世界を救うわけでもない。ただひたすらに、自然の中で生活を営むこのゲームは、「スローライフ」というジャンルを確立した先駆者である。効率を求めて農作業に没頭するもよし、気になるあの子に毎日プレゼントを贈って恋愛を楽しむもよし。プレイヤーの数だけ異なる牧場生活がそこにはあった。

ハードの進化と共に3D化し、飼える動物や作物の種類が増え、やがてはインターネットを通じて他の牧場主と繋がるように。本記事では、30年近くにわたり愛され続ける『牧場物語』シリーズの本編全21作品(リメイクを除く)を振り返り、その進化と変わらぬ温かさに迫る。

シリーズ基礎データ
『牧場物語』(Story of Seasons / 旧英題: Harvest Moon)は、マーベラス(旧パック・イン・ビデオ、ビクターインタラクティブソフトウェア)が制作・発売するシミュレーションゲームシリーズ。原案・企画は和田康宏。第1作は1996年にSFCで発売。祖父の残した荒れ果てた牧場を受け継ぎ、3年間(作品により異なる)で立派な牧場に再建することが目的。農作物の育成、家畜(ウシ、ニワトリ等)の飼育、増改築、住人との恋愛・結婚といった要素が特徴。「スターデューバレー」など、世界中のインディーゲームに多大な影響を与えている。

伴所長 伴所長
初代SFC版で、夜中にこっそり山へ行って秘密の木の実を探したもんだ! 台風で畑が壊滅した時の絶望感と、トマトを収穫する時の「ポンッ」という音の快感は忘れられない!
カケル カケル
リュックの容量管理と体力の配分、そして時間のやり繰り。一見のんびりしているようで、実は極めて戦略的なリソース管理ゲームでもあります。効率化を突き詰めると「スローライフ」とは程遠い忙しさになるのもご愛嬌ですね。
アカリ アカリ
結婚候補の男の子たちがイケメン揃いで迷っちゃいます🍵 『3つの里』のウェインさんとか、キザだけど優しくて素敵でした♪ 動物たちに名前をつけるのも楽しいですよね。

 

歴代作品一覧(オリジナル本編のみ)

各タイトルをクリックすると、詳細解説へジャンプします。
※売上は日本国内の概算データ。

No 発売日 タイトル 売上本数
1 1996/8/6 牧場物語 約10万本
2 1997/12/19 牧場物語GB 約30万本
3 1999/2/5 牧場物語2 約10万本
4 1999/8/6 牧場物語GB2 約7万本
5 1999/12/16 牧場物語 ハーベストムーン 約20万本
6 2000/9/29 牧場物語GB3 ボーイ・ミーツ・ガール 約6万本
7 2001/7/5 牧場物語3 ハートに火をつけて 約12万本
8 2003/4/18 牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち 約15万本
9 2003/9/12 牧場物語 ワンダフルライフ 約20万本
10 2005/3/3 牧場物語 しあわせの詩 約7万本
11 2005/3/17 牧場物語 コロボックルステーション 約25万本
12 2007/2/1 牧場物語 キミと育つ島 約25万本
13 2007/6/7 牧場物語 やすらぎの樹 約8万本
14 2008/2/21 牧場物語 キラキラ太陽となかまたち 約15万本
15 2008/10/30 牧場物語 わくわくアニマルマーチ 約5万本
16 2008/12/18 牧場物語 ようこそ!風のバザールへ 約12万本
17 2010/7/8 牧場物語 ふたごの村 約20万本
18 2012/2/23 牧場物語 はじまりの大地 約30万本
19 2014/2/27 牧場物語 つながる新天地 約25万本
20 2016/6/23 牧場物語 3つの里の大切な友だち 約25万本
21 2021/2/25 牧場物語 オリーブタウンと希望の大地 約30万本

 

第1期:牧場生活の幕開けとスタイルの確立(1996-2000)

1990年代後半、スーパーファミコン市場が成熟しきった頃に『牧場物語』は登場した。当時は『ファイナルファンタジーVII』の登場前夜であり、PlayStationとセガサターン、NINTENDO64が激しい次世代機戦争を繰り広げ始めた時期である。そんな中、アクションやバトル要素を廃した「生活シミュレーション」というジャンルは非常に挑戦的だったが、「戦いに疲れた」ゲーマーたちの心に深く刺さった。
この時期は、シリーズの「型」が模索され、確立されていく過程である。SFC版で基本システムが生まれ、ゲームボーイ版で「いつでもどこでも遊べる」手軽さを獲得。N64版では3Dによる箱庭表現とイベントの充実が図られ、PS版『ハーベストムーン』でそれらが高次元で融合し、現在に続くシリーズの基礎が完成した。また、たまごっちブーム(1996年~)に見られる「育成」への関心の高まりも、本作のヒットを後押ししたと言えるだろう。

伴所長 伴所長
初代GB版はモノクロ画面だったが、リュックに詰め込んで出荷する単純作業が妙に中毒性があったなぁ。通信ケーブルで友達とアイテム交換ができるのも、ポケモンの影響を感じてワクワクしたな!
カケル カケル
N64版の『2』は、イベントの豊富さとキャラクターの深掘りが素晴らしかったですね。単なる作業ゲーではなく、そこに「生活」があることを強く感じさせてくれる名作です。PS版への移植・発展もスムーズでした。
アカリ アカリ
PSの『ハーベストムーン』は、イベントがたくさんあって毎日がワクワクでした🍵 台風の日に外に出ようとして止められるのも、あるあるですよね♪ お祭りの日はデート気分でドキドキしました!

 

No.1 牧場物語

商品画像
牧場物語
発売:パック・イン・ビデオ
駿河屋
発売日 1996年8月6日
開発 パック・イン・ビデオ
発売 パック・イン・ビデオ
売上本数 約10万本
対応ハード スーパーファミコン
プロデューサー 和田康宏

【概要】
シリーズの記念すべき第1作。祖父の牧場を継ぎ、2年半(3年目の夏まで)で再建を目指す。カブやジャガイモなどの野菜作り、ウシとニワトリの飼育、そして5人の女の子との恋愛が可能。夜になると時間が止まるシステム(室内)や、秘密の力の実などの要素も既に存在していた。SFC後期の作品らしく、温かみのあるドット絵とBGMがプレイヤーを優しく包み込む。エンディングの種類も豊富で、やり込みがいがある。

【あらすじ】
花の芽村の小高い丘にある牧場。かつては名牧場主だった祖父が亡くなり、荒れ放題となっていた。孫である主人公は、父の反対を押し切り、単身牧場へ乗り込む。「2年半で立派な牧場にしてみせる」と約束して。雑草を抜き、石をどけ、クワを振るう日々。村の人々と交流し、祭りを通じて仲良くなり、やがて伴侶を見つける。季節は巡り、牧場は少しずつかつての輝きを取り戻していく。自然との共生を描く原点の物語。

📅 1996年の時代背景(育成ゲームブームの到来)

1996年は『ポケットモンスター 赤・緑』が発売され、年末には『たまごっち』が社会現象となるなど、「育成」というキーワードがゲーム業界を席巻し始めた年である。対戦格闘ゲームのブームが落ち着きを見せる中、自分のペースでキャラクターや環境を育て上げる『牧場物語』のようなゲームは、癒やしを求める層に静かに、しかし確実に受け入れられていった。

 

No.2 牧場物語GB

商品画像
牧場物語GB
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 1997年12月19日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約30万本
対応ハード ゲームボーイ

【概要】
携帯機初の牧場物語。SFC版をベースにしつつ、携帯機向けにシステムを最適化。結婚システムは削除されたが、作物や動物の種類は維持されている。主人公の性別を選択できるようになり、女の子でプレイすることも可能になった。通信ケーブルを使ってアイテム交換ができる要素が好評で、シリーズの知名度を一気に押し上げた功労作。スーパーゲームボーイを使うとカラー枠が表示されるなどの工夫もあった。

【あらすじ】
亡き祖父の牧場を訪れた主人公は、牧場の精霊コロボックルと出会う。「この牧場を耕してほしい」という願いを聞き入れ、1年後の評価を目指して牧場生活をスタートさせる。四季折々の作物を育て、ウシのミルクを搾り、出荷箱へ。町の住人はいなくなり、ひたすら牧場作業に没頭するストイックな内容だが、ポケットの中で広がる自分だけの牧場は、多くの子供たちを夢中にさせた。

 

No.3 牧場物語2

商品画像
牧場物語2
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 1999年2月5日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約10万本
対応ハード NINTENDO64

【概要】
N64で発売されたシリーズ第3作。キャラクターや建物が3Dモデルで描かれ、クォータービューの箱庭感が強化された。ヒツジが初登場。また、リュックサックによるアイテムの持ち運びが可能になり、利便性が向上した。イベント数が非常に多く、住人一人ひとりのストーリーが深く掘り下げられており、家族愛や友情といったテーマも描かれる。今なおシリーズ最高傑作に挙げるファンも多い。

【あらすじ】
花の芽村の隣にある「花の芽町」。主人公は祖父の牧場を受け継ぎ、3年間で牧場を復興させることになる。町にはパン屋、花屋、図書館などがあり、個性豊かな人々が暮らしている。彼らと交流し、悩みを聞き、時にはお祭りで競い合う。四季の移ろいと共に深まる人間関係と、成長していく牧場。温かくも切ない、人生の縮図がここにある。最終評価は牧場の発展度だけでなく、住人からの信頼度も重要となる。

 

No.4 牧場物語GB2

商品画像
牧場物語GB2
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 1999年8月6日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約7万本
対応ハード ゲームボーイ / GBカラー

【概要】
GB版の第2作。前作の牧場経営成功後、主人公が島へ渡り新たな牧場を開くというストーリー。ヒツジの飼育が可能になり、ビニールハウスによる季節外れの作物育成も導入された。昆虫採集や魚釣りといった収集要素も強化され、携帯機ならではのやり込み要素が増えた。ゲームボーイカラー対応となり、色彩豊かになった点も大きな進化である。

【あらすじ】
花の芽村の牧場を立派に再建した主人公。ある日、村長から「島で牧場をやってみないか?」と持ちかけられる。新たな舞台は自然豊かな島。そこには見たことのない虫や魚たちがいた。牧場経営だけでなく、島の自然を満喫しながら、図鑑のコンプリートを目指す新たな生活が始まる。コロボックルとの交流もあり、孤独な作業ではなくなっている。

 

No.5 牧場物語 ハーベストムーン

商品画像
牧場物語 ハーベストムーン
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 1999年12月16日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約20万本
対応ハード PlayStation

【概要】
PlayStationで発売されたシリーズの決定版的存在。N64版のキャラクターが登場するが、設定や家族構成が一新されており、パラレルワールド的な位置づけ。グラフィックは2Dに戻ったが、システム面は大幅に洗練され、ビニールハウス、料理、マヨネーズメーカーなどの加工機、コロボックルのお手伝いなど、後のシリーズの標準となる要素がほぼ全て実装された。

【あらすじ】
ミネラルタウンの牧場へやってきた主人公。荒れ果てた畑を耕し、町の人々と交流を深める。トマト祭りや鶏祭りなどのイベントも充実。個性的な5人のヒロインとの恋愛イベントも豊富で、ライバルキャラとの恋愛競争もある。3年後の牧場の姿、そしてパートナーとの未来。プレイヤーの数だけ異なるエンディングが待っている。後にGBA版『ミネラルタウン』へ繋がる重要な作品。

 

No.6 牧場物語GB3 ボーイ・ミーツ・ガール

商品画像
牧場物語GB3 ボーイ・ミーツ・ガール
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 2000年9月29日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約6万本
対応ハード ゲームボーイカラー

【概要】
GBシリーズ最終作。タイトル通り、男の子主人公と女の子主人公がパートナーとして牧場を経営する(プレイヤーが選ばなかった方がパートナーになる)。結婚システムが携帯機で初めて実装され、子供も生まれるようになった。牧場のある島本土以外に、フェリーで行ける島が登場するなど、マップの広がりも見せた。アイテムの種類も大幅に増加している。

【あらすじ】
亡き友人の娘(息子)と共に、牧場を経営することになった主人公。最初はぎこちない二人が、日々の作業を通じて協力し合い、信頼関係を築いていく。収穫の喜びを分かち合い、困難を乗り越え、やがて二人の間には愛が芽生える。牧場経営と恋愛シミュレーションが見事に融合した作品。パートナーの好感度によってエンディングが変化する。

 

第2期:多様化する牧場ライフとハードの進化(2001-2007)

21世紀に入り、プラットフォームはPlayStation 2、ゲームキューブ、ゲームボーイアドバンス、そしてニンテンドーDSへと移行した。この時期はハードの性能向上に伴い、シリーズの表現力とゲーム性が大きく多様化した時代である。PS2ではリアルな頭身での表現やシナリオ重視の『ハートに火をつけて』が登場し、GCでは人生そのものを描くことに重きを置いた『ワンダフルライフ』が発売された。
特に2003年のGBA版『ミネラルタウンのなかまたち』は、携帯機牧場物語の完成形として今なお高い評価を得ている。さらに、2画面タッチパネルを持つDSの登場により、直感的な操作や、すれちがい通信といった新しい遊び方が導入された。開発元がビクターインタラクティブソフトウェアからマーベラスへと統合されたのもこの時期であり、シリーズのブランディングが強化され、ファンタジー要素(コロボックル、女神さま、魔女さま)がより前面に出るようになった。

伴所長 伴所長
『ワンダフルライフ』で子供が生まれて、章が進むごとに成長していく様は感動的だった…。反抗期があったり、進路に悩んだり、ゲームなのに本物の親になった気分になれるんだよ。
カケル カケル
GBA版とGC版の連動機能(リンクシステム)は画期的でしたね。互いのデータをやり取りすることで、新しいイベントが発生したり、隠し要素が解禁されたりと、両方のハードを持っているファンへの恩恵が大きかったです。
アカリ アカリ
DS版からはタッチペンで動物をなでなで出来るようになって、可愛さが倍増しました🍵 『キミと育つ島』では操作に少し苦戦しましたけど、無人島を開拓していくワクワク感は最高でした♪

 

No.7 牧場物語3 ハートに火をつけて

商品画像
牧場物語3 ハートに火をつけて
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 2001年7月5日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約12万本
対応ハード PlayStation 2

【概要】
PS2初の牧場物語。シリーズで唯一「マルチエンディング」を明確に打ち出した作品。1年間という短い期間で、どのエンディングに到達するかを目指すシナリオクリア型の形式をとる。グラフィックはトゥーンシェーディング風の3Dになり、キャラクターの表情が豊かになった。ストーリー性が強く、少し大人向けの雰囲気を持つ異色作であり、結婚して子供を育てる要素はないが、濃密な人間ドラマが楽しめる。

【あらすじ】
父の遺した「シュガー村」の牧場。しかし、村はレジャーランド建設のために取り壊されようとしていた。建設を阻止する条件は、村を有名にすること、または建設会社に多額の資金を支払うこと。主人公は村を救うため、牧場経営だけでなく、村の観光地化や希少動物の保護、幻の魚釣りなど、様々な方法で村おこしに奔走する。限られた時間の中で、村の未来を変えることができるか。

 

No.8 牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち

商品画像
牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち
発売:ビクターインタラクティブソフトウェア
駿河屋
発売日 2003年4月18日
開発 ビクターインタラクティブソフトウェア
発売 ビクターインタラクティブソフトウェア
売上本数 約15万本
対応ハード ゲームボーイアドバンス

【概要】
PS『ハーベストムーン』の世界観をベースに、GBA向けに完全リニューアルした作品。携帯機の牧場物語としては最高傑作との呼び声も高い。操作性、テンポ、ボリュームのバランスが絶妙で、どこでもセーブ機能など利便性も向上。別売りの『ワンダフルライフ』との連動要素もあり、長く遊べる設計になっている。後にSwitchでリメイクされるほどの人気を誇り、海外での評価も非常に高い。

【あらすじ】
懐かしのミネラルタウン。お馴染みの住人たちと再び出会い、牧場生活を始める。コロボックルたちにお手伝いを頼み、効率よく作業を進めるのがポイント。隠し結婚候補として「女神さま」やかっぱなども登場し、やり込み要素は無限大。別荘を建てたり、呪われた道具を解呪したりと、エンドコンテンツも豊富に用意されている。

 

No.9 牧場物語 ワンダフルライフ

商品画像
牧場物語 ワンダフルライフ
発売:マーベラスインタラクティブ
駿河屋
発売日 2003年9月12日
開発 マーベラスインタラクティブ
発売 マーベラスインタラクティブ
売上本数 約20万本
対応ハード ニンテンドーゲームキューブ

【概要】
「人生」をテーマにした意欲作。全6章構成で、青年期から老年期まで、主人公の30年にわたる人生を描く。子供の成長、住人の加齢、そして別れ。牧場経営だけでなく、家族の絆や人生の儚さにスポットを当てた感動的な作品。品種改良などの独自システムも搭載されている。マップは狭いが、その分住人のAIや生活描写が細かく作り込まれている。

【あらすじ】
「わすれ谷」という小さな集落。主人公はそこで牧場を営み、伴侶を見つけ、子供を育てる。子供は育て方によって興味を持つ分野が変わり、将来の夢(農業、音楽、スポーツなど)が変化する。長い年月の中で、谷の住人たちも少しずつ歳を取り、風景も変わっていく。人生の黄昏時、主人公は何を思うのか。エンディングで涙するプレイヤーが続出した。

 

No.10 牧場物語 しあわせの詩

商品画像
牧場物語 しあわせの詩
発売:マーベラスインタラクティブ
駿河屋
発売日 2005年3月3日
開発 マーベラスインタラクティブ
発売 マーベラスインタラクティブ
売上本数 約7万本
対応ハード ニンテンドーゲームキューブ

【概要】
SFC版に近いデフォルメキャラと見下ろし型視点を採用した、原点回帰的な作品。ライバルとの対決要素があり、出荷額などを競う。土地を購入して牧場を広げる自由度の高さや、野生動物を手懐ける要素が特徴。主人公の性別を選べるようになり、結婚候補も男女それぞれ多数登場する。後にWiiにも移植された。

【あらすじ】
「花の芽村」にやってきた主人公。村の土地は村長のものだが、頑張って稼げば土地を買い取ることができる。川辺の土地、山側の土地など、場所によって栽培に適した作物が異なる。自分だけの理想の牧場レイアウトを作り上げ、ライバル牧場との競争に打ち勝つ。100個ある「音色」を集める収集要素もある。

 

No.11 牧場物語 コロボックルステーション

商品画像
牧場物語 コロボックルステーション
発売:マーベラスインタラクティブ
駿河屋
発売日 2005年3月17日
開発 マーベラスインタラクティブ
発売 マーベラスインタラクティブ
売上本数 約25万本
対応ハード ニンテンドーDS

【概要】
DS初の牧場物語。『ワンダフルライフ』の「わすれ谷」を舞台に、『ミネラルタウン』のシステムとグラフィックを融合させた作品。108人のコロボックルを探し出す収集要素がメイン。GBAスロットに『ミネラルタウン』を挿すことでキャラが登場する連動要素もあった。発売当初はバグが多かったことでも有名だが、それを差し引いても遊びごたえのある圧倒的なボリュームを持つ。

【あらすじ】
魔女様のいたずらで、女神さまとコロボックルたちが異世界へ消えてしまった。主人公はコロボックルたちを見つけ出し、女神さまを救出するために奔走する。「作物を〇個出荷する」「特定の場所を調べる」など、様々な条件を満たすことでコロボックルが帰ってくる。彼らの力を借りて牧場を発展させよう。

 

No.12 牧場物語 キミと育つ島

商品画像
牧場物語 キミと育つ島
発売:マーベラスインタラクティブ
駿河屋
発売日 2007年2月1日
開発 マーベラスインタラクティブ
発売 マーベラスインタラクティブ
売上本数 約25万本
対応ハード ニンテンドーDS

【概要】
完全3DグラフィックとなったDS第2弾。無人島を開拓するというサバイバル要素が加わった。操作はタッチペンに特化しており、移動や農作業もタッチで行う(ボタン操作不可)。鮮度や品質の概念が強化され、より本格的な作物作りが可能になった。住人の数も島の発展度に応じて増減するため、町づくりシミュレーションのような面白さもある。

【あらすじ】
新天地を目指す移民船が嵐に遭い、無人島に漂着した主人公たち。救助を待つのではなく、自分たちの手で島を開拓し、生活基盤を作ることを決意する。森を切り拓き、畑を作り、橋を架ける。やがて島は発展し、新たな住人がやってくる。ゼロからのスタートという達成感が味わえる。

 

No.13 牧場物語 やすらぎの樹

商品画像
牧場物語 やすらぎの樹
発売:マーベラスエンターテイメント
駿河屋
発売日 2007年6月7日
開発 マーベラスエンターテイメント
発売 マーベラスエンターテイメント
売上本数 約8万本
対応ハード Wii

【概要】
Wii初の牧場物語。Wiiリモコンを振って道具を使う体感操作が特徴。女神さまを蘇らせるために虹を架けるというファンタジックなストーリー。キャラクターデザインが一新され、より等身の高いモデルになった。アルバイト機能の実装や、野生動物との触れ合いなど、生活の幅が広がった作品。

【あらすじ】
枯れてしまった大樹を蘇らせ、女神さまを呼び戻すために島へやってきた主人公。虹の架け橋を作るために必要な「キルト」を集めながら、牧場生活を送る。コロボックルたちと協力して虹をかけ、島々を繋ぐことで、新たなエリアに行けるようになる。自然の再生がテーマ。

 

第3期:WiiとDSの成熟と新たな試み(2008-2010)

この時期は、DSとWiiの普及がピークを迎え、『牧場物語』シリーズも安定したリリースを続けた。システムは成熟し、各作品ごとに明確な「テーマ」や「ギミック」を持たせることで差別化が図られた。『キラキラ太陽』では島の浮上、『風のバザール』ではお店経営、『ふたごの村』では二つの異なる文化圏の共存と、マンネリ化を防ぐ工夫が随所に見られる。
また、Wii版では『わくわくアニマルマーチ』のように、据え置き機ならではのリッチな表現と、家族で楽しめる要素が強化された。DS版では手軽さとやり込み要素の両立が進み、特に『ふたごの村』はDS時代の集大成として高い完成度を誇る。スピンオフ作品(ルーンファクトリー等)も人気を博し、牧場物語ブランド全体が大きく拡大した時期でもある。

伴所長 伴所長
Wii版はリモコンを振ってクワを耕すのが楽しかったが、次の日腕が筋肉痛になったわ! 体感ゲーム全盛期ならではの思い出だな。家族みんなで動物を見るのも楽しかったぞ。
アカリ アカリ
『風のバザール』でお店屋さんごっこができるのが新鮮でした🍵 自分で育てた野菜を並べて、お客さんに買ってもらう時の嬉しさは格別です♪ 鐘を鳴らして呼び込みするのも可愛いんですよね。
カケル カケル
『ふたごの村』は、和風と洋風という対照的な文化を選べるシステムが秀逸でした。農業特化か畜産特化か、プレイスタイルに合わせて村を選べる自由度の高さが評価されています。

 

No.14 牧場物語 キラキラ太陽となかまたち

商品画像
牧場物語 キラキラ太陽となかまたち
発売:マーベラスエンターテイメント
駿河屋
発売日 2008年2月21日
開発 マーベラスエンターテイメント
発売 マーベラスエンターテイメント
売上本数 約15万本
対応ハード ニンテンドーDS

【概要】
『キミと育つ島』の続編的な位置づけ。舞台は複数の島々からなる「ひなた島」。陽の石を集めることで、海に沈んでいた島を浮上させ、行動範囲を広げていくシステムが特徴。前作で不評だったタッチ操作強制が見直され、ボタン操作も可能になったことで遊びやすさが向上した。登場キャラクターも前作から一部引き継がれている。

【あらすじ】
ひなた島に移住した主人公。しかし島は活気を失っていた。魔法の石「陽の石」を集めて新たな島を浮上させ、住人を呼び込み、島を発展させていく。島ごとに「きのこの島」や「動物の島」などの特徴があり、それらを活用して牧場を大きくしていく。

 

No.15 牧場物語 わくわくアニマルマーチ

商品画像
牧場物語 わくわくアニマルマーチ
発売:マーベラスエンターテイメント
駿河屋
発売日 2008年10月30日
開発 マーベラスエンターテイメント
発売 マーベラスエンターテイメント
売上本数 約5万本
対応ハード Wii

【概要】
『やすらぎの樹』と同じ世界観を持つWii第2作。動物とのふれあいに重点が置かれ、キリンやライオン、ペンギンなどの野生動物を手懐けてペットにしたり、背中に乗って移動したりできる。ロード時間の長さなど前作の不満点が改善され、快適に遊べるようになった。サーカス団が登場するのも特徴。

【あらすじ】
力が弱まった女神さまを助けるため、5つの鐘を鳴らす旅に出る。鐘の音を取り戻すことで、自然の力が蘇り、動物たちも元気になっていく。サーカス団の動物たちを探し出し、彼らの芸を見るのも楽しみの一つ。

 

No.16 牧場物語 ようこそ!風のバザールへ

商品画像
牧場物語 ようこそ!風のバザールへ
発売:マーベラスエンターテイメント
駿河屋
発売日 2008年12月18日
開発 マーベラスエンターテイメント
発売 マーベラスエンターテイメント
売上本数 約12万本
対応ハード ニンテンドーDS

【概要】
週に一度開催される「バザール」がメインの作品。収穫物を出荷箱に入れるのではなく、バザールで直接客に売るシステムが斬新。売上目標を達成して、世界一のバザールを目指す。ジャンプアクションや風車を使った加工など、アクション性が少し高められている。ボイスチャット機能を使ったマルチプレイにも対応していた。

【あらすじ】
「そよ風タウン」のバザールを盛り上げるため、主人公は店を開く。鐘を鳴らして客を呼び込み、自慢の作物を売りさばく。売上が上がれば店を大きくでき、より多くの商品を扱えるようになる。お店屋さんごっこの楽しさが詰まっている。

 

No.17 牧場物語 ふたごの村

商品画像
牧場物語 ふたごの村
発売:マーベラスエンターテイメント
駿河屋
発売日 2010年7月8日
開発 マーベラスエンターテイメント
発売 マーベラスエンターテイメント
売上本数 約20万本
対応ハード ニンテンドーDS

【概要】
DS最終作。和風の「このはな村」と洋風の「ブルーベル村」、2つの村を行き来しながら生活する。このはな村は農作中心、ブルーベル村は畜産中心と特色が分かれており、プレイヤーはどちらに住むかを選べる(引っ越しも可能)。アルパカが初登場し、その可愛らしさで人気を博した。

【あらすじ】
山の両側にある仲の悪い2つの村。主人公は料理大会などを通じて両村の交流を取り持ち、かつてあったトンネルを開通させて仲直りさせることを目指す。村によって買えるアイテムや受けられる依頼が異なるため、山を越えて行き来する楽しみがある。

 

第4期:3DSでの集大成とSwitchでの新たな挑戦(2012-現在)

ニンテンドー3DS時代に入ると、グラフィック表現が格段に向上し、牧場のカスタマイズ性が飛躍的に高まった。『はじまりの大地』では「エディット機能」により、牧場だけでなく町の配置まで自由に変えられるようになり、『3つの里』ではシリーズ最大級のボリュームを実現した。この時期の作品は、システム面での完成度が非常に高く、ファンの間でも評価が高い。
そしてSwitchへ移行した『オリーブタウン』では、広大な開拓要素やクラフトシステムを導入し、現代のゲームトレンドに合わせた進化を遂げた。発売当初はバグなどの問題もあったが、継続的なアップデートにより改善が図られている。インディーゲーム『スターデューバレー』などのフォロワー作品が台頭する中、本家としての新たな方向性を模索し続けている。

カケル カケル
『3つの里』は、個性豊かな3つの文化圏を楽しめることや、キャラクターの魅力、ゲームバランスの良さから、シリーズ最高傑作の呼び声も高い作品です。DLCで追加された結婚候補も話題になりました。
伴所長 伴所長
Switch版はロード時間とか色々言われたが、やっぱり大画面で牧場が見られるのは嬉しいもんだ。牛の質感とかモフモフしたくなる! アップデートで遊びやすくなったのは評価できるぞ。
アカリ アカリ
『オリーブタウン』では、バイクに乗って移動できるのがかっこよかったです🍵 博物館に寄贈品を並べていくのもコレクション癖が刺激されちゃいます♪

 

No.18 牧場物語 はじまりの大地

商品画像
牧場物語 はじまりの大地
発売:マーベラスAQL
駿河屋
発売日 2012年2月23日
開発 マーベラスAQL
発売 マーベラスAQL
売上本数 約30万本
対応ハード ニンテンドー3DS

【概要】
3DS初の完全新作。キャラメイク機能が充実し、髪型や服などを自由に選べるようになった。最大の特徴は「配置エディット」。牧場内の施設はもちろん、町の家や道、オブジェまでも自由に持ち上げて配置換えできる。過疎化した村を復興させるため、家を建てて住人を呼び込む箱庭シム的な面白さが強化された。

【あらすじ】
住人が去り、寂れてしまった「山彦の村」。主人公はウキウキ町づくりの計画に参加し、村の復興を目指す。美容室や旅行会社、仕立て屋などを誘致し、村を賑やかにしていく。ガーデニングで村を飾り付け、自分好みの美しい村を作り上げる楽しみがある。

 

No.19 牧場物語 つながる新天地

商品画像
牧場物語 つながる新天地
発売:マーベラスAQL
駿河屋
発売日 2014年2月27日
開発 マーベラスAQL
発売 マーベラスAQL
売上本数 約25万本
対応ハード ニンテンドー3DS

【概要】
「貿易」がテーマ。自分の牧場で採れた作物を、貿易ステーションに来る各国の商人に売るシステム。アンゴラウサギなどの新動物や、スーパーマリオとのコラボ衣装なども登場。「サファリ」を作って野生動物を保護することもできる。難易度はやや高めだが、やりごたえのある作品として評価されている。

【あらすじ】
「樫の木タウン」で新規就農した主人公。貿易ステーションを通じてシルクロードの国やバラの国など世界中に自分の作物を広め、一流の牧場主を目指す。ライバル牧場主との陣取り合戦に勝ち、より広い土地を手に入れる競争要素もある。

 

No.20 牧場物語 3つの里の大切な友だち

商品画像
牧場物語 3つの里の大切な友だち
発売:マーベラス
駿河屋
発売日 2016年6月23日
開発 マーベラス
発売 マーベラス
売上本数 約25万本
対応ハード ニンテンドー3DS

【概要】
シリーズ20周年記念作品。ウェスタウン(西部劇風)、ルルココ村(南国風)、つゆくさの里(和風)という3つの異なる文化を持つ里が登場。それぞれの里の住人と交流し、独自の作物を育てる。アルバイト機能による収入源の確保や、「パワーサークル」による農作業の補助など、遊びやすさが洗練された集大成的一作。

【あらすじ】
牧場主を夢見て家を飛び出した主人公。厳格な父の提示した「3つの里すべての信頼を得る」などの厳しい条件をクリアしながら、3つの里の架け橋となっていく。家族の絆を描いたストーリーや、結婚候補との丁寧な恋愛イベントも評価が高い。

 

No.21 牧場物語 オリーブタウンと希望の大地

発売日 2021年2月25日
開発 マーベラス / スリーリングス
発売 マーベラス
売上本数 約30万本
対応ハード Nintendo Switch

【概要】
Switch初の完全新作。広大な森を切り拓く「開拓」に重点が置かれた。クラフト機能により、道や柵を自由に作れるほか、スプリンクラーなどの便利な道具も登場。発売当初はロード時間の長さやUIの不便さが指摘されたが、継続的なアップデートで大幅に改善された。エキスパンションパスで過去作の住人が登場するなど、ファンサービスも充実。

【あらすじ】
祖父が開拓した街「オリーブタウン」。今は寂れてしまったこの街を、再び観光客で賑わう街にするために市長から依頼を受ける。森を切り拓き、動物を見つけ、牧場を大きくしながら、街の発展に貢献していく。博物館に写真を寄贈したり、料理を作ったりと自由度は高い。

 

まとめ:変わらぬ温かさ、続く牧場生活

『牧場物語』は、効率化を求める現代社会において、あえて「手間暇をかける喜び」を教えてくれるゲームだ。土を耕す感触、動物たちの体温、そして住人たちとのささやかな会話。これらはハードが進化しても変わらない、シリーズの根幹である。携帯機での発展を経て、再び据え置き機(Switch)でリッチな体験が可能になった今、牧場生活の可能性はさらに広がっている。忙しい日常に疲れた時、いつでも帰れる場所。それが『牧場物語』なのだ。

伴所長 伴所長
『ワンダフルライフ』で子供が巣立っていく時の寂しさと言ったら…。ゲームだとわかっていても、親心が芽生えてしまうんだよ。
アカリ アカリ
コロボックルさんたちにお手伝い頼んで、自分は釣り三昧なんて日もありました🍵 スローライフ最高です♪
カケル カケル
インディーゲーム界隈への影響力は凄まじく、『Stardew Valley』などのフォロワー作品が世界中で大ヒットしています。牧場物語が蒔いた種は、世界中で大きく花開いていますね。

 

■新作情報